キャラクターを乗せたアクションシーンを描くなら、広角レンズ特有のパース歪みを味方につけるのが鉄則だ。たとえば調査兵団を率いるエレン・イェーガーやリヴァイ・アッカーマンを描く際、画面手前にブレードや足先を極端に大きく配置する三点透視図法を採用すると、鑑賞者の視線を一気に引き込める。
特に「人類最強の兵士」リヴァイの代名詞である回転斬撃を表現する場合、円運動を描くブレードの軌跡と、逆方向にたなびく緑のマントが不可欠なアクセントになる。直線的なワイヤーの軌道と、曲線を描く布の動き。この対比が画面にリズムを生み、静止したイラストの中に時間の流れを創出する。
視線の誘導も計算し尽くす必要がある。射出されたアンカーの先からキャラクターの顔、そして振り抜かれた刃の切っ先へと、見る者の瞳を滑らかに走らせる導線設計こそが、プロの画面作りの真髄だ。