入来智氏を語る上で欠かせないのが、実弟である入来祐作氏の存在だ。二人は「入来兄弟」として一世を風靡し、巨人時代には同一球団に所属する兄弟投手として球史にその名を刻んだ。オールスターゲームでの対決や、熱い兄弟愛は多くのファンの語り草となっている。
兄の訃報に接した祐作氏の悲しみもまた深く、告別式や追悼の場において見せた涙は、人々の胸を打った。そしてその傍らには、悲しみをこらえながら弟や親族を温かく見守る妻の姿があった。破天荒な兄と、それを慕う弟、そして兄弟の絆を静かに温め続けた妻。この家族の強固な結びつきこそが、入来智という投手を最後まで支え抜いたエネルギーの源泉だった。