楽天グループの業績を長年圧迫し続けてきた最大の要因、それが携帯キャリア事業であることに異論の挟みようはない。だが、2026年現在の様相は一変している。プラチナバンド(700MHz帯)の運用が全国都市部で全面的に展開されたことで、長年の弱点だった屋内の繋がりやすさが大幅に改善された。契約者数は大台の1,000万件を突破し、ARPU(ユーザー平均収入)の上昇が業績を底上げしている。
「単なる安売り回線」からの脱却だ。楽天エコシステムとの強力なシナジー効果により、モバイル契約者の楽天市場での解約率は目立って低下。獲得コストの抑制と相まって、モバイル単体での営業黒字が定着し始めた意義は極めて大きい。赤字の垂れ流し構造が止まったことで、株式市場は同社に対するリスクプレミアムの引き下げを開始している。