画面に現れる線は、その向きや色、点滅の有無によって発生箇所が大きく異なります。ディスプレイは「映像信号を処理する基板」「タイミングを制御するT-Con基板」「画素を駆動させるドライバIC(COF/TAB)」そして「液晶素子・有機EL素子」が緊密に連携して映像を結像しています。どの部位で信号が途絶したかによって、現れる症状のパターンが決まります。
代表的な症状別の発生メカニズムは以下の通りです。
- 液晶の縦線の原因:画面の縦方向に線が入る場合、液晶パネルの垂直方向を制御する「ソースドライバIC」や、基板とガラスパネルを圧着接続しているフレキシブルフラットケーブル(COF)の剥離・接触不良が典型例です。パネルの縁に衝撃が加わったり、内部の熱膨張によって接続部がミクロン単位で浮き上がると、特定の縦一列の信号が途絶えて黒や白、原色の線となって現れます。
- 液晶の横線の原因と直し方:画面を水平に走る横線は、垂直走査を司る「ゲートドライバ」の異常や、タイミングコントローラー(T-Con基板)の同期エラーによって生じる傾向があります。解像度の設定不一致やリフレッシュレートの乱れ、ケーブルの帯電によって一時的に発生することもあり、設定変更や完全放電によって改善する余地が縦線よりも残されています。
- 画面に緑の線が入る原因:有機ELディスプレイや高精細液晶で多発する鮮烈な緑の縦線(通称:Green Line Issue)は、ディスプレイドライバICの局所的な過電圧や熱ダメージにより、緑色(G)のサブピクセル回路が常時「全点灯」のショート状態に陥ることで発生します。特に近年の薄型スマートフォンでは、落下衝撃やOSアップデート時の発熱をトリガーに発症する事例が世界各国で報告されています。