「お気に入りのレーヨンシャツを普通に洗濯機で回したら、丈が数センチも縮んで着られなくなった」という現象には、明確な物理的理由があります。
レーヨンの原料であるセルロース繊維は、水分を吸収すると繊維自体が太く膨らむ(膨潤する)性質を持っています。糸が横に太くなると、その分だけ糸全体の長さは縦方向に引っ張られて短くなります。これが、レーヨン生地が縮む決定的な仕組みです。
さらに、水に濡れると繊維の強度が乾いているときの約半分にまで低下します。強度が落ちた状態で洗濯機の強い回転や激しい水流、脱水の遠心力が加わると、繊維の配列が一気に崩れて固定され、元の長さに戻らなくなってしまいます。レーヨン製品に「水洗い不可(ドライクリーニング推奨)」のマークが多いのはこのためです。