『地獄先生ぬ〜べ〜』という作品の凄みは、原作を担当した真倉翔の巧みなシナリオ構成と、漫画を描いた岡野剛による鋭利な作画表現の融合にある。1990年代半ば、集英社の「週刊少年ジャンプ」で連載された本作は、全国の小中学校で囁かれていた「学校の七不思議」や日本各地の都市伝説を貪欲に取り込み、少年漫画の王道エンターテインメントへと昇華させた。
学園ホラーというジャンルをメジャーの真ん中に押し上げた背景には、単なる脅かしにとどまらない心理的な仕掛けが存在する。人体模型という誰もが目にする身近な備品を怪異の依り代として選んだ手法は、読者の通う学校そのものをホラーの舞台に変貌させる強力な仕掛けだった。