ベルトを腰に巻く際、自分から見て左右どちらの手から通し始めるべきか迷う声は後を絶ちません。結論から言えば、男性ベルト巻き方は「反時計回り(左巻き)」、女性ベルト巻き方は「時計回り(右巻き)」が標準仕様です。
自分自身が上から見下ろした視点で見ると、以下のような動きになります。
- メンズ(男性):左腰のベルトループから通し始め、背中を通って右腰へ回し、バックルを通した後の先端(剣先)は自分の「左手側」を向く(反時計回り)。
- レディース(女性):右腰のベルトループから通し始め、背中を通って左腰へ回し、バックルを通した後の先端(剣先)は自分の「右手側」を向く(時計回り)。
なぜこのようなベルトの向き男女の違いが生まれたのか。その背景には、服の「前合わせ」と歴史的な生活習慣が存在します。
男性用のパンツやジャケットは、左身頃が上になる「右前(左が上)」で作られています。これは中世の騎士や軍人が右手で剣を抜く際、服の裾や前立てに刃の柄が引っかからないよう設計された名残です。ベルトも同様に、左腰から右へと通すベルト時計回り反時計回りの動作が右利きの抜刀動作や前合わせと美しく連動するように規格化されました。
一方、女性用の衣服は右身頃が上になる「左前(右が上)」が伝統的です。17〜18世紀のヨーロッパ貴族社会において、身分の高い女性はメイドに着替えを手伝ってもらっていました。対面したメイドが右手でボタンを留めやすいよう、衣服の前合わせが男性と逆になり、それに付随してベルトも時計回りに通す仕様が定着したという経緯があります。