霧島温泉郷の最大の魅力は、火山の恩恵を受けた多彩な泉質にあります。ひとくちに「霧島」といっても、エリアや宿によって湧出する湯の化学的組成は大きく異なり、それぞれ固有の効能を有しています。
代表的な泉質とその特徴は以下の通りです。
1. 単純硫黄温泉(硫黄泉)
独特の香りと乳白色の湯が特徴。毛細血管を拡張させて血圧を下げる作用や、角質を軟化させて肌を滑らかにする「美肌効果」に優れています。慢性皮膚病や冷え性の改善に定評があります。
2. 炭酸水素塩温泉(旧・重曹泉)
古い角質を落とし肌をスベスベにする「清浄作用」を持ち、入浴後の爽快感が際立ちます。皮膚の乾燥を防ぐため、女性旅行者からの支持が極めて高い泉質です。
3. 塩化物温泉(食塩泉)
塩分が肌を包み込んで熱の放散を防ぐため、高い保温効果を誇ります。「温まりの湯」とも呼ばれ、神経痛や関節痛、冷え性の緩和に効果を発揮します。
4. 明礬泉(硫酸塩泉系)
引き締め効果(収れん作用)が高く、肌の炎症を抑える働きがあります。切り傷や肌荒れに悩む湯治客から長年重宝されてきた歴史があります。
霧島ホテルの硫黄谷庭園大浴場のように、1つの敷地内でこれら複数の泉質を贅沢に浴槽ごとに引き分けている施設は、全国的にも極めて希少な存在です。