滋賀県大津市に鎮座する近江神宮は、天智天皇を祀る神社であり「かるたの殿堂」として全国にその名を知られている。ここでは全日本かるた協会が主催する最高峰の大会「名人位・クイーン位決定戦」が毎年開催されており、作中における決戦の空気そのものが存在する。
境内の近江学習記念館では、競技かるたの歴史や実際に使われる札が展示されている。静寂に包まれた浦安の舞の神楽殿や畳敷きの対戦場に立つと、耳の奥で読み手の声が響き、瞬時に札を払う風切音が聞こえてくるようだ。
大会シーズンには全国から選手が集う。静けさの中に緊張感が張り詰めるその光景は、観光地の枠を超えた本物の情熱を伝えている。