なぜ大学は、学術研究のバックグラウンドを持たないタレントや起業家を相次いで客員教授に抜擢するのか。理由は至ってシンプルだ。広報効果と学生の志願者数獲得である。
過去には、東京藝術大学で客員教授を務めた映画監督の北野武氏のように、圧倒的な現場での実績と独自の芸術観を講義に持ち込み、大きな話題を呼んだ例がある。海外のビジネススクールでも、経営戦略論の巨匠であるマイケル・ポーター教授のように、実務界と学術界を架け橋する存在が絶大な存在感を放ってきた。芸能人やトップ経営者が教壇に立つことで、大学のメディア露出は一気に跳ね上がる。10代の受験生や親世代に対するアピール力は、一般的な学会発表の比ではない。