連載終了後も一部の読者の間で議論されるのが、「なぜ壊理(エリ)ちゃんの『巻き戻し』の個性でホークスの羽を元に戻せなかったのか?」という疑問です。ルミリオン(通形ミリオ)が個性を復活させた前例があるため、ホークスも回復可能だったのではないかという誤解が散見されます。
この疑問に対する作中の理由は明白です。第一に、壊理の角に蓄積されるエネルギーには上限があり、最終決戦の直前にはミリオの復活や緑谷出久のサポート、さらには自らの角を折って相澤消太(イレイザーヘッド)やプレゼント・マイクへ力を託すなど、エネルギーを完全に使い果たしていました。
第二に、ホークス自身の意志と決断です。彼は「個性を失ってなお、自分にできる最大の仕事」を見出していました。壊理の力は無制限の奇跡ではなく、過酷な代償を伴う幼い少女の力です。自身の前線復帰よりも社会の再建を最優先にしたホークスは、失った剛翼にしがみつくことなく、次なるステージへ歩みを進めました。