訪れる者の大半が目当てとするのが、熱々の鉄鍋で提供される特製ボルシチだ。じっくり煮込まれた柔らかい牛肉と野菜の甘みが凝縮されたスープは、山の上で冷えた身体を芯から温めてくれる。厚切りのトーストとパンに添えられたバターとの相性は抜群で、一度食べたら忘れられない記憶となる。
サイフォンで丁寧に抽出されるコーヒーも欠かせない。テラス席に座り、爽快な風を感じながらいただく一杯は格別だ。標高が高いためお湯の沸点が低いという地理的条件下でも、長年の技術と経験によって完璧な味わいが抽出されている。眼下に広がる広大なススキの草原や高山植物を眺めながら過ごすカフェタイムは、究極の贅沢と言える。