市立福山の最大の強みは、中高一貫校という特有の環境にある。主要メンバーの半数以上は、同校の中学部にあたる福山市立福山中学校の軟式野球部出身だ。
「中学1年の頃からお互いの癖も、ピンチの時の表情も知り尽くしています」とエースは語る。15歳から18歳までの情操期を同じ校舎で過ごし、同じ哲学のもとで白球を追いかけてきた絆は、一朝一夕で形成できるものではない。ピンチの場面で見せるマウンド上でのノーサインの意思疎通や、内野陣の阿吽の呼吸によるゲッツーは、まさに「6年間」という歳月が醸し出した職人技と言える。