世紀の大発見として発表されたSTAP細胞は、当初からメディアによって極めてドラマチックに演出された。理化学研究所で行われた会見では、ピンク色の研究室や割烹着姿が大きく取り上げられ、「リケジョ(理系女子)の星」という偶像が瞬く間に仕立て上げられた。
しかし、ひとたび疑惑の目が向けられると、賞賛していたメディアの態度は一変。連日のように自宅や関係者を突撃取材する過剰な報道合戦が展開された。科学的な論点を置き去りにした感情的なワイドショー的消費が、個人に対する容姿攻撃やセクシャルな好奇心の対象化を加速させたと言わざるを得ない。