ふたりの出会いは、高知県にある高知商業高校時代に遡る。野球漬けの日々を送る若き日の藤川球児氏と、同級生だった英子さん。甲子園の土を踏み、プロへの階段を駆け上がろうとする俊英を、彼女はもっとも近い場所で見守っていた。
ドラフト1位指名で阪神タイガースへ入団したものの、プロ入り当初は思い描くような成績を残せず苦しい時期が続いた。制球難やフォームの試行錯誤に悩む中、1999年に2人は結婚を決意。まだ一軍に定着していない若手時代からのゴールインは、お互いへの確固たる信頼があったからこそだ。英子さんは決して表舞台に立つことなく、夫が野球だけに集中できる環境をひたすら整え続けた。