熱で溶かして繊維に絡ませるホットメルト糊は、再び適切な熱を加えることで柔軟性を取り戻します。最もスタンダードかつ効果的なアプローチが、家庭用アイロンを用いた再加熱法です。
準備するものは、アイロン、ピンセット、そしてクッキングシート(オーブンシート)です。当て布として一般的なハンカチを使うと溶けた糊が布に移って張り付く危険がありますが、シリコンコーティングされたクッキングシートなら糊を弾くため作業が格段にスムーズになります。
具体的な手順は次の通りです。まず、衣類の裏側(ワッペンの接着面直裏)にクッキングシートを敷き、衣類の洗濯表示に合わせた中温(約140〜160度)に設定したアイロンを15秒〜20秒ほど押し当てます。表側から直接熱するよりも、生地の裏から糊の層へダイレクトに熱を届けるのがコツです。
熱が通ったらすぐさま表に返し、糊が冷えて固まる前にピンセットでワッペンの端をつまんでゆっくりと引き剥がします。途中で固まり始めたら無理に引っ張らず、再度アイロンを当てて温め直すことが生地を伸ばさないための鉄則です。