朝の顔として親しまれた日本テレビを退職する決断は、当時のメディア界に大きな衝撃を与えた。高視聴率を誇る「ZIP!」などの報道・情報番組で第一線を走り続けながらも、彼の頭の中には常に「科学と社会の架け橋になりたい」という強い動機が渦巻いていたのだ。
テレビ局のアナウンサーという立場は、社会的な影響力が絶大である反面、個人の研究者としての立場から専門的な解説や分析を行うことには制約が伴う。報道の第一線で多様なニュースに触れる中で、科学的根拠が誤解されたまま拡散する現状や、最新の研究成果が一般へ届きにくい隔たりに強い危機感を抱いたことが、大きな転機となった。