Web上や愛好家同士のコミュニティでは、一部で科学的根拠を欠いた誤った飼育論がまことしやかに語られています。健全な健康管理のために、代表的な誤解を是正しておきます。
よくある誤解の筆頭が「一番刈りチモシーを食べないうさぎはワガママだから、食べるまで他の牧草を与えてはいけない」という兵糧攻め理論です。前述の通り、草食動物であるうさぎの消化管は常に動いていなければならず、24時間以上の絶食は肝リピドーシス(脂肪肝)という致命的な代謝異常を引き起こします。一番刈りを頑なに拒否する場合は、二番刈りや三番刈り、あるいはオーツヘイへ一時的に切り替えてでも、繊維質の摂取を絶対に途絶えさせてはなりません。
また、「ペレットのパッケージに『高繊維』と書かれていれば牧草は少量でよい」という言説も危険な誤りです。ペレットは粉砕された粉末を固めた加工品であるため、胃腸を刺激する「粗大繊維(長い繊維)」としての機能は果たせず、奥歯の横すり潰し運動も発生しません。ペレットはあくまで栄養補助であり、うさぎの主食は生涯を通じて牧草が8割以上を占めるべきです。