警察による取締りと並行して、行政側の対応も急務となっている。新宿区役所は、地域住民からの苦情や生活環境の悪化を背景に、公園周辺の防犯灯増設やパトロールの強化を実施してきた。しかし、単に路上から彼女たちを排除するだけでは、活動の場所が隣接する別の街やマンションの一室へと潜行する「押し出し効果」を生むに過ぎない。
区役所の福祉窓口や連携するNPO団体は、保護した女性たちに対する一時保護施設(シェルター)の提供や心理的ケア、自立支援プログラムの構築に乗り出している。だが、行政支援の枠組みに乗ることを嫌う若者も少なくない。「行政に相談すれば親に連絡されるのではないか」「自由が奪われるのではないか」という強い不信感が壁となり、アウトリーチ活動は困難を極めている。路上から排除する法的強制力と、保護し手助けする福祉的アプローチの狭間で、自治体の模索が続いていた。