本作の撮影現場は、劇中さながらの極限状態で行われていたという。低予算かつわずか19日間という短期間で撮影を完了させるため、現場には常に張りつめた空気が漂っていた。アンドリュー役のマイルズ・テラーは、実際にドラム演奏の経験があったものの、過酷な練習によってドラムセットに本物の血を流しながら撮影に挑んだ。
また、フレッチャーがアンドリューの頬を叩く有名なシーンでは、リアリティを追求するために実際に打撃を加えたテイクが採用されたというエピソードも残されている。こうした妥協のない撮影手法が、従来の音楽映画の枠組みを取り払い、世界中のエンターテインメント市場に大きなインパクトを与えたのだ。