城崎の冬を象徴するブランド蟹の筆頭が、車で10分ほどの近距離に位置する津居山港で揚げられる「津居山かに」だ。青いタグが品質の証であり、競り落とされてから宿の生簀へ運ばれるまでの時間が極めて短いため、鮮度は折り紙付きである。
漁が解禁される11月直後は、特に活きの良い松葉ガニが市場に並ぶ黄金期。ガイドブックには載りにくい木造の穴場旅館や、地元の仲買人が直接営む隠れた名店では、刺身で食べた時の透き通るような甘みと、炭火焼きの香ばしい風味が圧倒的な存在感を放つ。混雑を避けて解禁直後の初物を狙う旅は、食通にとって最高の贅沢と言えるだろう。