多くの生産者がトレファノサイド乳剤を導入する動機は、メヒシバ、イヌビエ、エノコログサといった防除が極めて困難なイネ科雑草に対する圧倒的なトレファノサイド乳剤の効果にあります。さらにスベリヒユやシロザなどの広葉雑草に対しても極めて高い抑制力を発揮します。しかし、この効果を十全に引き出すためには、一般的な土壌処理剤とは異なる「特殊な施工技術」が求められます。
それがトレファノサイド乳剤の土壌混和処理です。有効成分であるトリフルラリンは、日光に含まれる紫外線によって容易に光分解を起こす性質を持ち、地表面の温度上昇に伴って大気中へ気化・蒸散する「高揮散性」という物理特性を備えています。散布した後に地表面へ放置してしまうと、わずか24〜48時間で有効成分の半分近くが分解・揮散し、除草効果が激減してしまうデータが報告されています。
そのため、散布直後にロータリーやハローなどを用いて、表土深さ3〜5cmの範囲へ均一に撹拌・混和する作業が基本原則となります。土壌混和を精密に行うことで、揮散を防ぐと同時に土壌粒子へ薬剤を強固に吸着させ、地表下数センチにわたって「雑草が一切発芽できない遮断層(処理層)」を立体的に構築することが可能になります。