テレビ画面で見せる端正な顔立ちと知的な佇まいから、元芸人であることを知らない若い世代の視聴者も少なくありません。しかし、野々村友紀子が芸能活動をスタートさせたのは吉本興業のNSC大阪校11期生(1992年入学)という、お笑い界屈指の黄金世代でした。同期には陣内智則、中川家、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、ハリウッドザコシショウといった錚々たる実力派が名を連ねています。
在学中に同級生の高僧美喜(たかそう みき)と結成したのが、女性漫才コンビ「高僧・野々村」でした。当時の劇場資料や当時の写真・ポスターを確認すると、シャープなフェイスラインに黒髪ショートボブ、意志の強さを感じさせる涼しげな目元が非常に印象的です。1990年代初頭のボーイッシュかつグランジ感のあるストリートファッションを自然体で着こなし、舞台上で放つクールな空気感は、当時の劇場関係者の間でも「モデル並みに華がある」と絶賛されていました。
彼女たちが主戦場とした心斎橋筋2丁目劇場は、女子中高生を中心にアイドル的な熱気で沸き返っていた時代です。当時の女性芸人の多くが自虐的なキャラクターや三枚目路線を強いられていた構造の中で、高僧・野々村は媚びないスタイリッシュな漫才を展開し、女性ファンからの熱狂的な支持を集めました。現在SNSやネット掲示板で掘り起こされる当時の宣材写真やスナップ画像に対しても、「今デビューしても即座にセンターを張れるレベル」「アンニュイな美少女感が凄まじい」といった感嘆の声が絶えません。