昨秋の段階では、まだ荒削りな大器という評価にとどまっていた。しかし、この冬の数ヶ月間で一気に覚醒を遂げる。沖縄特有の温暖な気候を生かした下半身強化に加え、投球フォームの徹底的な見直しを行った。指先にかかるスピン量を計測し、1球ごとに変化球の曲がり幅をミリ単位で調整する地道な作業だ。
「自分の感覚と実際の球の動きにズレがないか、毎日ビデオをチェックして修正した」。肉体改造と緻密なメカニズムの追求。ただ投げるだけではない、頭脳的なアプローチこそが、2026年春の飛躍を支えた最大の要因である。フォームの安定感が格段に増したことで、終盤になっても球威が落ちないスタミナが備わった。