「1個食べると寿命が7年延びる」
そんな有名な延命伝説を持つ黒たまご。この不思議な黒さの秘密は、大涌谷の温泉池の成分にある。約80度の温泉池で生卵をじっくり茹でると、温泉成分である鉄分が殻に付着する。そこに硫化水素が反応して硫化鉄となり、殻が真っ黒に変色するのだ。仕上げに約100度の蒸気で蒸し上げれば、旨味が凝縮された絶品たまごが完成する。
科学的な分析によると、通常のゆで卵に比べて、黒たまごは旨味成分(グルタミン酸など)が約20%も高いことが分かっている。大自然の熱水とガスが、天然の圧力鍋のような役割を果たしているのだ。殻をむけば、中は驚くほど真っ白でぷるぷる。ほんのり漂う硫黄の香りが、旅情をそそる最高の調味料になる。