長年ポケモン映画を牽引してきた湯山邦彦監督は、この2作同時公開にあたり並々ならぬ執念を注ぎ込んだ。ロケーションハンティングの段階から、フランスのフランス=コンテ地方やロワール渓谷などの古城や町並みを徹底取材。異なる二つの風景イメージを単一のロケ地から抽出し、作品ごとの空気感の違いへと昇華させたという。
音響面でのこだわりも凄まじい。同じシーンであってもオーケストレーションの楽器構成を変え、重厚感を生み出すベースラインやメロディラインのニュアンスに変化をつけている。アフレコ現場でも声優陣に対して微細な感情表現の違いが指導された。こうした裏での執念深い作り込みが、アニメ映画の歴史に燦然と輝く重厚な作品群を生み出した。