学生側には権利がある一方で、受け入れ側の企業は悲鳴を上げている。求人倍率が高止まりを続ける中、採用担当者が抱える心理的負担と業務上の打撃は深刻だ。
株式会社リクルートが実施した調査や現場のヒアリング結果を見ても、企業側の警戒感は顕著に現れている。あるIT企業で採用を統括する担当者は、胸の内をこう明かす。「1人の採用枠を確保するために膨大な予算と時間を費やしている。承諾をもらった段階で採用活動を縮小するため、直前で辞退されると計画全体が崩壊してしまう。辞退されること自体は理解できるが、引き延ばされた末の辞退が一番キツい」。
企業の本音としては、「他社の選考状況を率直に共有し、キープするにしても期限を提示してほしい」という点に尽きる。嘘をついて承諾を引き延ばす姿勢こそが、企業側に最も強い不信感を植え付ける結果となるのだ。