インターネットの検索窓に店舗名を入力すると、「閉店」「ない」といった不穏なワードがサジェストされることがあります。しかし、現在も同店は137席の大型拠店として力強く営業を続けています。ではなぜ、マクドナルドJR東京駅店閉店の真相を巡る噂が絶えないのでしょうか。
情報生態系の観点から分析すると、主に3つの要因が絡み合っています。
第1の要因は、冒頭で触れた「改札内にあるはずだ」という思い込みです。改札内のグランスタや新幹線乗り換え口周辺をいくら探しても見つからないため、「以前あった店舗が閉店してしまったのではないか」と勘違いした旅行者がSNSや質問サイトに書き込み、検索エンジンがそれを拾い上げたという構図です。
第2の要因は、周辺店舗の変遷との混同です。かつて東京駅周辺では、八重洲地下街(ヤエチカ)の店舗再編や近隣ビルのリニューアルに伴い、ファストフード店の統廃合が幾度か行われました。この八重洲地下街マクドナルド周辺のテナント入れ替え情報や、近隣の別ブランドの閉店情報が、利用者の頭の中で「JR東京駅店が閉店した」とすり替わって記憶されたケースが多発しています。
第3の要因は、近年の八重洲エリア大規模再開発(東京ミッドタウン八重洲の開業やバスターミナル東京八重洲の整備)です。工事期間中に周辺の仮囲いや歩行者動線が目まぐるしく変化したため、以前の感覚で八重洲を訪れた人が「場所が分からず無くなったと思った」という体験談がネット上に蓄積された結果と言えます。