細分化された専門性に閉じこもる従来の工学教育とは一線を画す。設置されているのは「工学部先端工学基礎学科」の1学科のみ。機械、電子・情報、物質工学といった境界線をあえて取り払い、学部前半で数学と物理の強固な土台を徹底的に叩き込む設計だ。
そのうえで、学生は自らの関心に応じて専門領域を深めていく。CASE時代に不可欠な自動車工学のハードウェア制御から、次世代アルゴリズムを司る人工知能・先端知能処理、さらには新素材開発に至るまで、研究領域は極めて学際的だ。教員1人に対する学生数は約10名。教員室のドアは常に開かれ、学部生であっても世界的な学術論文の筆頭著者になる機会が日常的に転がっている。手取り足取り教えるのではない。自ら考え、手を動かす「ものづくりマインド」が、濃密な師弟関係のなかで鍛え上げられる。