ここでは、臨床でよく出会う患者像をもとにした具体的な看護介入の事例を紹介します。
【患者プロフィール】
60代男性。胃がんに対し幽門側胃切除術(Roux-en-Y重建)を施行。術後7日目より全粥食が開始されたが、食後20分で激しい冷汗と動悸、腹痛を訴え、食事を中断する状態が続いていた。
【看護診断】
胃切除後の高浸透圧食小腸流入に関連した早期ダンピング症候群、およびそれに伴う栄養摂取障害リスク。
【実際の看護介入と経過】
看護チームは直ちに看護計画を再構築しました。
- 1日6回への分割食変更(T-P): 1回の摂取量を従来の半分に減らし、午前10時と午後3時、夜間に補食を設定。
- 食後の臥床指示(T-P): 完食後、すぐにベットで30分間横になるよう指導。
- 食中のスープ類制限(T-P): お湯や汁物は食事中には飲まず、食後45分以上経過してから摂取するルールを確立。
- 安心感の醸成(E-P): 「横になれば症状が出にくい」ことを実感してもらい、食べる前の恐怖感を軽減。
介入開始から3日後、早期ダンピングの症状は劇的に改善。患者は「横になれば大丈夫という安心感ができたことで、久しぶりに安心して味わうことができた」と笑顔を見せるようになりました。