「つむじが二つある子は将来大物になる」「いや、偏屈で頑固な性格になる」——昔から地域や世代を超えて語り継がれてきた伝承だ。こうした噂は単なる都市伝説なのだろうか、それとも統計的な裏付けがあるのだろうか。
医学的・科学的な観点から言えば、つむじの数と個人の知能指数や性格傾向との間に直接的な因果関係を示すデータは存在しない。性格や才能は遺伝的素質と環境因子が複雑に絡み合って形成されるものであり、頭皮の毛嚢(もうのう)の配置パターンが性格を決定づけるわけではないからだ。
しかし、なぜ「天才」というイメージが定着したのか。それは、後述するスポーツ界や学術界における際立った著名人の存在が、人々の記憶に強く残っているからにほかならない。確率的に珍しい特徴を持つ人物が偉業を達成した際、その稀少性が強いストーリー性を帯びて拡散した結果と言えるだろう。