年齢を重ねるにつれ、ボーカリストの多くは高音域の衰えに直面する。しかし、現在のなかざわけんじのライヴを訪れたファンは、その伸びやかな歌声が変わらぬクオリティを保っていることに驚かされる。
彼は日々の発声トレーニングや体調管理を怠らず、キーを落とさずにオリジナルのまま歌い上げることにこだわりを持つ。同時に、若い頃の透明感に加え、人生の辛酸を舐めてきた者だけが醸し出せる「深み」と「温もり」が声の響きに加わっている。
アコースティックライブで魅せる真骨頂
現在の彼のステージは、昭和のヒット曲カバーからオリジナルの最新曲、そして軽妙なトークまで、大人のエンターテインメントとして非常に完成度が高い。観客と一緒に歌い、笑い、時には涙を誘う温かな空間は、彼が長年培ってきた人間性の表れと言えるだろう。