本作が社会現象となった最大の要因は、魔法少女という甘美な響きを覆す過酷なリアリズムと残酷な運命の描写にあります。主要キャラたちが迎えた壮絶な結末を詳細に振り返ります。
■ 巴マミ:第3話の惨劇「マミる」の真相と心理的背景
アニメ史に残るトラウマシーンとして名高い第3話。お菓子の魔女(シャルロッテ)との戦闘中、マミは頭部を噛み砕かれて命を落とします。この油断が生じた背景には、ずっと孤独に戦い続けてきた彼女が、まどかから「魔法少女になって一緒に戦う」と言われ、長年の孤独から解放された高揚感がありました。「もう何も恐くない」というセリフは死亡フラグとなり、精神的隙を突かれた結果の悲劇でした。
■ 美樹さやか:恋心の破綻と絶望の「魔女化」
命懸けで治した上条恭介の心が親友の志摩仁美に向いたこと、そして自らの肉体がすでに「ソウルジェムが本体の器」に過ぎないという真実を知ったことで、彼女の心は急速に摩耗。他者を呪わないという意地が自らを追い詰め、ソウルジェムに穢れが溜まりきった結果、第8話で「人魚の魔女(オクタヴィア・フォン・ゼッケンドルフ)」へと変貌を遂げました。
■ 佐倉杏子:さやかと共に散った最期の自爆
一度魔女化した人間は元に戻らないという残酷な現実を前に、杏子はさやかを独り逝かせない道を選びます。第9話、魔女化したオクタヴィアに対し、自らのソウルジェムを砕いて相打ちとなる自爆を選択。「心配すんなよさやか。ひとりぼっちは、寂しいもんな」という言葉と共に命を散らしました。
■ 鹿目まどか:概念への昇華(アルティメットまどか)
無数の時間軸でほむらが繰り返したループの因果を一身に背負ったまどかは、第12話で「すべての魔女を生まれる前に消し去りたい」と祈願。時間と空間の束縛を越えた「円環の理」という概念となり、人間としての存在は世界から消滅しました。