アナスタシア陣営の象徴であり、彼女の筆頭騎士を務めるのが、近衛騎士団随一の実力者であるユリウス・ユークリウスです。二人の関係は単なる「雇い主と護衛」に留まらず、互いの信念を認め合い、背中を預け合う深い主従の絆で結ばれています。
この絆の真価が試されたのが、原作第5章から第6章にかけての過酷な試練でした。水門都市プリステラでの激闘において、ユリウスは「暴食」の大罪司教の権能によって自身の「名前」を喰われ、スバルを除く世界中のすべての人々からその存在の記憶を奪われてしまいます。
主君であるアナスタシア自身も、かつて共に過ごしたユリウスの記憶を完全に忘失しました。しかし、残された記録や書類、そして襟ドナの冷徹な分析とアナスタシア自身の直感によって、「自分はこの騎士を誰よりも信頼していた」という事実を受け入れ、決してユリウスを見捨てることなく共に前へと歩み続けました。記憶を失ってもなお揺るがない二人の関係性は、多くの読者の胸を打ちました。