トイレ個室の中で行われるため実態が見えにくいのが、「座ったまま拭くか(座り拭き)、立って拭くか(立ち拭き)」という姿勢の違いです。各種トイレタリーメーカーの大規模アンケート調査によると、座り拭きと立ち拭きの割合はおよそ座り拭きが8割強、立ち拭きが1割強〜2割という結果が一貫して出ています。
医学的・解剖学的な観点から推奨されるのは圧倒的に「座り拭き」です。便座から立ち上がってしまうと、臀部(お尻の筋肉)が中央にキュッと引き締まり、肛門周囲の皮膚が内側に挟み込まれてしまいます。この状態でペーパーを差し込むと、汚れが周囲の皮膚へと塗り拡げられ、かえって拭き取りにくくなる悪循環に陥ります。
理想的なフォームは、便座に深く腰掛けたまま上半身を少し前傾させ、お尻の割れ目が自然に開いた状態を維持することです。便座に体重を預けることで肛門部が適度に露出し、最小限の力とペーパーの往復で汚れを的確に拭い去ることができます。