「納豆菌が強力すぎて乳酸菌を食べてしまう」「菌同士が殺し合う」といった噂を耳にして、同時摂取をためらっている人は少なくありません。こうした誤解が生じた背景には、納豆菌が持つ並外れた生命力があります。納豆菌は「芽胞(がほう)」と呼ばれる殻のような構造を作り、熱や強酸、乾燥にも耐え抜く強靭な性質を持っています。そのため、「他の繊細な菌を駆逐してしまうのではないか」というイメージが先行してしまったのです。
しかし、結論から言えば菌同士が喧嘩して死滅するという事実は一切ありません。むしろ発酵の世界において、納豆菌は乳酸菌をサポートする頼もしい存在です。納豆菌は腸内で分解酵素や各種ビタミン群を産生し、乳酸菌が活動しやすい環境を整えてくれます。敵対するどころか、互いを助け合う「共生関係」にあるのが科学的な真実です。