中学生の身体で起きる急伸現象の根底には、医学的に思春期成長スパート(Pubertal Growth Spurt)と呼ばれる劇的な生理現象が存在する。この時期、脳の下垂体から分泌される成長ホルモン(Somatotropin)と、性腺から分泌される性ホルモンが互いを刺激し合い、骨の伸長速度を一気に加速させる。小児期には年平均5〜6センチ程度だったペースが突如として跳ね上がるのは、この二重の内分泌ドライブが点火するためだ。
とりわけ成長ホルモン(Somatotropin)は、単に骨を伸ばすだけでなく、筋肉の合成や体脂肪の分解、代謝の調整など、思春期の骨格形成全般を強力に牽引する。しかし、この思春期成長スパート(Pubertal Growth Spurt)が持続する期間は生涯でわずか2〜3年程度に過ぎない。この黄金期をどのような身体状態で迎え、どれだけ内分泌のポテンシャルを引き出せるかが、最終身長を決定づける大きな鍵となる。