多くの政治ドキュメンタリーや人物評伝が指摘するように、小泉進次郎の最大の武器であり最大の足枷(あしかせ)は、父・小泉純一郎の存在である。「自民党をぶっ壊す」と叫んだ父の破壊的エネルギーに対し、息子である進次郎はむしろ党内秩序の融和と持続可能性を模索する傾向が強い。
世襲批判という根強い逆風を浴びながらも、彼が権力闘争の舞台で生き残り続けているのは、父譲りの勝負勘に加え、他者の意見に耳を傾ける柔軟性を備えているからだ。かつての小泉劇場のような熱狂は作れなくとも、多党化と分断が進む現代において、異なる立場を繋ぎ止めるバランサーとしての才覚が光り始めている。