表面的な月給や年収の比較だけでは見えてこないのが、手厚い補助制度による実質的な可処分所得の差です。大企業福利厚生の実態は、中小企業と比較して生活コストを劇的に押し下げる仕組みが整っています。
代表的な優遇項目が住宅手当や借上社宅制度です。都心の家賃相場が高騰する中、月額数万円の自己負担で都心近郊のマンションに居住できる制度を持つ企業は少なくありません。これだけで実質的に年間100万円〜200万円以上の非課税手当を受け取っているのと同等の経済効果を生み出します。
さらに、人間ドックの全額補助、カフェテリアプラン、提携リゾート施設の格安利用、財形貯蓄の利子補給、確定拠出年金(企業型DC)のマッチング拠出など、制度の充実度は圧倒的です。
老後資金を左右する大企業退職金相場においても顕著な差が存在します。厚生労働省や中央労働委員会の調査によると、大企業(大卒・定年退職者)の退職金・企業年金の平均受給額は約2,200万円〜2,500万円水準。一方の中小企業では約1,000万円〜1,200万円前後にとどまり、老後の資産形成において2倍以上の開きが生まれます。