鬼殺隊の戦いは常に死と隣り合わせだ。血飛沫が舞い、身体が軋む極限の戦場において、戦闘能力を持たない隠の存在は一見すると地味に映るかもしれない。しかし、主人公・竈門炭治郎を演じる花江夏樹の鬼気迫る叫びを受け止め、昏睡状態から目覚めた彼に怒涛のツッコミを入れながらも安堵の涙を滲ませる後藤の人間臭さは、過酷な物語における最大の清涼剤となった。
柱合裁判での緊張感あふれる場面や、遊郭編の凄惨な瓦礫の山から炭治郎たちを必死に掘り起こす場面で見せた献身。後藤は特別な血筋も全集中の呼吸も持たない。だが、傷つき倒れた剣士たちを命がけで支えるその姿に、多くのファンが「自分たちの代表」としての共感を寄せている。