真鍋昌平のキャリアは、決して平坦なエリートコースではありませんでした。1971年神奈川県生まれの真鍋は、東京ビジュアルアーツを卒業後、ゲーム会社でのCG制作や漫画アシスタントなど下積みの苦渋を味わいながら創作活動を続けました。
2000年、講談社『月刊アフタヌーン』の増刊誌にて、裏社会の死体処理業者を描いた『スマグラー(SMUGGLER)』で本格デビュー。暴力描写の容赦なさと乾いた人間ドラマが絶賛され、2011年には妻夫木聡主演、石井克人監督によって実写映画化を果たし、カルト的な人気を確立しました。
その後、2004年に小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』へ移籍し、代表作『闇金ウシジマくん』の連載を開始。法定金利を遥かに超える「トゴ(10日で5割)」で金を貸し付ける丑嶋馨(うしじま かおる)を通じ、日本社会の貧困ビジネスと人間の業を描き切り、第56回小学館漫画賞(一般向け部門)を受賞。山田孝之主演によるテレビドラマ3シーズン、劇場版映画4作が製作される歴史的社会現象となりました。