長年不可能とされてきた「超サイヤ人×界王拳」の融合が現実のものとなったのが、『ドラゴンボール超』の第6宇宙・第7宇宙破壊神選抜格闘試合でした。悟空が暗殺者ヒットの「時とばし」を攻略するために披露したのが、超サイヤ人ブルー 界王拳です。
超サイヤ人ゴッドの力を取り込んだ「超サイヤ人ブルー(超サイヤ人ゴッドSS)」は、金色の超サイヤ人とは異なり、「気の漏れを防ぎ、研ぎ澄まされた力と穏やかな心」を保つ形態です。感情の暴走がなく、気のコントロールが極めて安定しているブルーの状態であれば、界王拳の緻密な気制御を受け止める器になり得ると悟空は見出したのです。成功率は5割にも満たない危険な賭けでしたが、悟空は10倍、さらには力の大会における対ジレン戦で「20倍超サイヤ人ブルー界王拳」へと引き上げることに成功しました。
しかし、その代償は甚大でした。ヒット戦の直後、悟空はエネルギーのコントロールが完全に麻痺し、瞬間移動の行き先を間違えたり筋斗雲に乗れなくなる「気の遅延乱調症」という重度の神経・気脈障害を患っています。
さらに物語の進展に伴い、界王拳と界王拳 身勝手の極意 違いも明確に浮き彫りとなりました。最新の戦闘システムにおける両者の性質は以下のように対極です。
- 超サイヤ人ブルー界王拳(意識による極限加圧):使い手の強烈な自我と集中力で気を無理やり引き上げ、出力を何倍にも跳ね上げる「能動的ブースト技術」。パワーは爆発的だが肉体消耗が極大。
- 身勝手の極意(無我の領域・完全自動反応):思考や感情、自我を完全に消し去り、肉体そのものが独自に判断して攻防を行う「受動的・脱力境地」。気の浪費がなく、神の領域の頂点に位置する。
界王拳が「自己の限界を力づくでこじ開ける技」であるのに対し、身勝手の極意は「自己を捨て去る境地」であり、悟空の進化のベクトルが力への依存から精神の解放へとシフトしたことを物語っています。