健康意識の高い人が陥りがちな落とし穴が存在する。それは「体に良い」とされる食材が、実は身体の深部を冷やす原因になっているケースだ。代表例が、南国育ちのフルーツや夏野菜である。バナナ、マンゴー、トマト、キュウリなどはカリウムを豊富に含み、優れた利尿作用を持つ反面、体内の熱を尿とともに体外へと排出する性質が強い。
近年の食品産業が提供する手軽な「ヘルシー食品」のなかにも注意が必要なものがある。サラダチキンや冷たい無糖スムージー、人工甘味料を多用した低カロリー飲料などは、一見すると健康的だが、消化器官に負担をかけ、基礎代謝の低下を招く恐れがある。特に加工プロセスで添加物が多用されている食品は、微細な血管の収縮を引き起こし、持続的な血流障害を生む懸念が指摘されている。
白砂糖の過剰摂取も血管の急激な収縮と弛緩を引き起こし、血糖値のスパイクに伴う体温低下をもたらす。甘味を摂る場合は、未精製の黒糖やてんさい糖、蜂蜜など、ミネラルを豊富に含む天然の甘味料へと切り替える工夫が求められる。自分の体質と季節に合わない食生活を漫然と続けることが、慢性的な体温低下の隠れた犯人なのだ。