そもそも、なぜ日本語には「る」で始まる言葉がこれほどまでに少ないのでしょうか。小型国語辞典を引いてみても、「る」のページは他の五十音に比べて異様に薄いことに気づきます。
日本語学において、大和言葉(日本古来の固有語)は「語頭にラ行(ら・り・る・れ・ろ)の音が立たない」という極めて厳格な音韻規則を持っていました。古代の日本語には「る」から始まる言葉が基本的に存在しなかったのです。
日本最高峰の辞書である『広辞苑』を開いても、「る」の項目に並ぶ見出し語の約9割以上が外来語(カタカナ語)または漢語の特殊な読み・仏教用語(例:瑠璃=るり、流布=るふ、累加=るいか)で占められています。
つまり、「るで始まる言葉が出てこない」のは知識不足ではなく、日本語の歴史的・構造的な必然です。だからこそ、外来語や漢語からあらかじめ意識的に語彙をインプットしておくことが、最大の防御策となります。