大学の真価が最も如実に表れる「出口戦略」において、工学部の就職決定率は毎年97%〜99%という極めて高い水準を推移しています。就職先には、トヨタ自動車、日立製作所、三菱電機、富士通、スズキといった大手製造業をはじめ、大成建設、清水建設、鹿島建設などのスーパーゼネコン、JR東日本、東北電力といった巨大インフラ企業がずらりと名を連ねています。
偏差値40前後の地方学部が、なぜ名だたる難関企業に次々と内定者を送り出せるのか。そこには日本の産業界と大学組織が築き上げてきた強固な構造的メカニズムが存在します。
最大の武器は、日本最大規模を誇る同窓会組織「桜門会」の存在です。日本全国の建設会社、設計事務所、製造現場、官公庁の技術職において、日大出身者は圧倒的な一大勢力を形成しています。特に建設・土木業界におけるOBの結束力は凄まじく、採用担当者や現場の役員クラスに卒業生が定着しているため、大学推薦(学校推薦)の枠が豊富に用意されています。
さらに見逃せないのが、企業の採用担当者が寄せる「地方キャンパス生特有の資質」への評価です。大手メーカーの採用担当者は次のように打ち明けます。
「都心の大規模私大生は、採用しても『東京勤務でなければ辞める』『現場配属を嫌がる』というミスマッチが近年頻発しています。その点、郡山で4年間自炊しながら実験に明け暮れてきた日大工学部の学生は、忍耐力と現場適応力が高く、全国の工場や開発拠点、施工現場に喜んで飛び込んでくれる。企業にとって最も離職リスクが低く、即戦力として信頼できる技術者集団なのです」(東証プライム上場重工メーカー採用関係者)
華美なブランドイメージではなく、実直に泥臭くモノづくりと向き合える人間性こそが、就職市場における最高のプレミアムとなっています。