眼鏡店やSNSのコミュニティ、大手知恵袋などの相談掲示板では、しばしば次のような切実な告白が散見されます。
「店頭で最も高額な1.74両面非球面レンズをオプション追加して数万円払ったのに、完成したメガネは相変わらずフチが分厚く、牛乳瓶の底のようだった。騙された気分だ」
なぜ、最高峰の超薄型レンズを選択したにもかかわらず、このような悲劇が後を絶たないのでしょうか。大手眼鏡チェーンの熟練オプトメトリストや眼鏡作製技能士への取材によると、その原因は「フレーム選定の致命的なミスマッチ」にあります。
多くの消費者は、流行のビッグシェイプ(レンズ横幅が50mm〜54mm以上ある大きめのフレーム)や、レンズの端が耳側へ大きく広がるデザインを選んでしまいます。凹レンズは「中心から離れれば離れるほど厚くなる」という幾何学的な絶対法則を持っています。どんなに高屈折率のレンズを使おうとも、レンズサイズが大きければ、最も分厚い外側のガラス部分をそのままフレームの中に残すことになります。結果として、レンズのグレードアップによる薄型化効果(数ミリ単位)が、フレームの大きさによって完全に相殺されてしまうのです。