直営店定価を軽々と下回る驚異的なプライシングは、どのような企業努力とサプライチェーンによって成立しているのか。その核心は、ファンビ寺内の仕入れルートと卸問屋特有のビジネス構造にあります。
ファンビ寺内のブランド品は、国内の正規代理店を通さない「並行輸入ルート」によって調達されています。並行輸入とは、海外の正規直営店、海外有名百貨店、あるいは現地の正規免税店や大型ディーラーから、現地の販売価格(内外価格差)を利用して大量に直接買い付ける合法的な輸入形態です。
ここで多くの人が見落としがちなのが、並行輸入品と正規品の違いです。両者は流通経路が異なるだけで、製造されている工場や職人、使われているレザーや金具といった製品そのもののクオリティは完全に同一の「本物」です。
国内の正規総代理店は、巨額の広告宣伝費、一等地の旗艦店テナント料、豪華な内装費、手厚い接客スタッフの人件費をすべて国内定価に上乗せしています。対するファンビ寺内は、問屋街の自社ビルを活用し、宣伝広告を会員向けダイレクトメールやアプリに絞り込み、現金決済や会員制システムによる確実な資金回収サイクルを確立しています。この極限まで無駄を削ぎ落とした「卸売コスト構造」こそが、安さの正体です。