「ヒューヒューだよ」というセリフは、脚本を手掛けた坂元裕二の研ぎ澄まされた言語感覚から生まれた。照れくささをごまかすための若者特有の照れ隠しでありながら、相手への好意をストレートに伝える絶妙なニュアンスを含んでいる。当時20代前半だった脚本家の瑞々しい感性が、既存のドラマの文法を鮮やかに更新したのだ。
牧瀬里穂の抜群の愛嬌とリズム感が、この少し奇抜な言葉に息を吹き込んだ。少し間違えれば滑稽になりかねないセリフを、誰もが愛さずにはいられないチャーミングな名場面へと昇華させた彼女のスター性は、今振り返っても驚異的である。