石ノ森章太郎が創り出した仮面ライダーの概念は、「異形のものに変身する苦悩」と「正義への葛藤」にある。東映とテレビ朝日が平成時代に挑んだ『仮面ライダー龍騎』は、従来の特撮番組の枠組みを大幅に拡張し、邦画映像産業におけるCG技術とドラマ性の融合を押し進めた。
加藤夏希の起用は、単に「女性初」という話題性にとどまらず、仮面ライダーというブランドが持つ表現の幅を爆発的に広げるエポックメイキングな出来事であった。彼女が切り開いた道標は、その後の平成・令和ライダーシリーズにおいて、多彩な女性ヒーローたちが誕生する確固たる土壌となったのである。