フランス裏社会の歴史において、暴力を使わず洗練された手口で「紳士的強盗」と称された実在の人物、ブルーノ・シュラク。彼をモデルにした実話ベースの物語は、単なる犯罪録にとどまらない人間味あふれるドラマとして語り継がれてきた。映画『リブレ』が提示した衝撃は、その人物像に対する新たな解釈にあったと言える。
続編においては、この伝記映画としての軸がさらに深く掘り下げられる。過去の史実を踏まえつつも、史実に隠された「未解決の空白期間」に焦点を当てる手法が採用された。実在のブルーノ・シュラクが抱えていた自由への執着と、愛する者との間に生じる孤独な葛藤。事実とフィクションが高次元で融合したドラマティックなストーリーテリングは、観客の倫理観を大いに揺さぶるはずだ。